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売買トラブル

その1 代金を全額払ったが抵当権が付いたままだった!

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 抵当権が設定されている不動産の売買の場合、通常は、所有権移転手続きと同時
に(残代金決済のときに)抵当権を抹消することが多く行われています。これ以
外の場合は、買主が売主の債務(借金)を引継ぎ、売主に替わってその債務を払
い続けるという形で合意がされることが多く、この場合は、買主も承知しており、
債務の支払いを前提に売買価格が設定されていますから、あまりトラブルが発生
することはありません。                         
 しかし、最初のような場合、権利書(登記済書)が出来てきて始めて抵当権が
付いたままだったということで、慌てることになります。このときには既に、代
金のすべてを支払っていますから、売主のほうは純粋に手続き上のミスならばす
ぐに抵当権抹消の手続きをとるでしょうが、意図的に抹消手続きを怠ったていた
ような場合、面倒なことになります。このような場合、売主の多くは抵当権を抹
消できるお金(財産)を持っていないことが普通ですから、売主(債務者)を追
及しても抵当権が抹消される可能性はほとんど期待できません。
       
 したがってこのような場合は、できるだけ早く売主を同行して抵当権者(債権
者)と交渉することが大事です。また、抵当権の内容によっては、法廷地上権の
成立や滴除についても検討する必要があります。
              
 このような事態は、多くが個人間の売買あるいは売主業者と買主間のみでの取
引において発生しています。売買にかかわる費用をできるだけ節約したいという
ことから、媒介業者や司法書士などの立会いを見合わせる気持ちもわかりますが、
その結果、大きな損害を受けたという事件も少なくありません。したがって、
約や金銭のやり取りの場面では、必ず自分の側にたつ司法書士に立ち会ってもら
うのが安全です。そして何よりも大事なのは、多額の金銭が絡む行為ということ
をしっかりと自覚し、自分が信頼できる不動産業者に最初の段階から相談したり、
売買契約仲介の依頼をしながらを進めることが必要です。