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不景気な世の中で、強盗して罪に問われるよりも、相手に何とかうまいこと
を言ってお金が手に入らないか。なんてことを考える不届きものも出てきかね
ません。そこで、結婚サギの問題について考えてみたいと思います。
『結婚サギ』は、刑法上での『詐欺罪』になります。では『詐欺罪』とは、
刑法246条において、人を欺罔(だますこと)して財物(お金や価値のある物)
を騙取(だまし取る)した者および財産上不法の利益(例えば、借金の免除など)
を得また他人をしてこれを得させた者を罰するというものです。これをごく単
純化していうと、「詐欺罪は相手を騙して金品を提供させること」です。つま
り、結婚する意思が最初からないのに、結婚するとウソをつき、相手をそのよ
うに思い込ませて、金品を貢がせなければ、『結婚サギ』は成立しません。
したがって、最初は結婚する意思があったけれど、途中で気持ちが変わって
結婚する気持ちがなくなったというような場合は、これに該当しないというこ
とになります。また、その相手の言葉をまったく信じていないことが明らかな
場合も「誤信がなかった」ということで該当しません。
さらに、「結婚する」と騙してカラダの関係を結んだが、金品を一切受けなか
ったというような場合についてもこの罪に該当しないことになります。
とくにこの犯罪は、『結婚する意思が最初からなかったのか、それとも途中
から気が変わったのか』が、重要なポイントとなりますが、心の中の問題とい
うこともあって、その成立が難しい面が多くあります。これに対して、すでに
妻帯者でありながら独身のような顔をして、結婚をエサにしていたような場合
は、『詐欺罪』は成立しやすいといえます。
ただし、以上のことはあくまでも刑法上の犯罪が成立するかどうかの問題で
あり、民事上の婚約不履行による損害賠償や慰謝料の請求の問題とは別です。
いずれにしてもこうした被害から身を守るためには、するどい人間観察の眼
を養い、簡単に相手の甘言を信用しないだけの冷静な判断力を持つことが必要
です。