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以前はよく『成田離婚』なんて言葉が聞かれましたが、最初のうちはお互
いに遠慮があることと相手を肯定的に受け止めている事から、ラブラブ状態
なんですが・・・。2人の生活を現実のものとして受け止めなければならな
くなると、『私を理解してくれない』『自分の考えばかりを押し付けてくる』
『相手の親が・・・』等々、相手に対する不満や不安が生まれ、増大するこ
とになります。
それでもなんとかお互いに理解を深め合って、より良い関係を作っていく
ことが出来ればよいのですが、とうとう喧嘩別れの状態になってしまい『婚
約の解消』、なんてことも多くあります。そこで『結納金を返せ・・・』と
いう問題が発生します。
結納金は婚姻の成立を条件として男性の側から贈与したお金ですから、婚
姻が成立しなかった場合は返すのがあたりまえで、返さなければ民法703
条の不当利得ということになります。
ただし、婚姻が成立したかどうかは、事実上の婚姻かどうかという実態に
即した社会通念によって決められます。そして、この事実上の婚姻には内縁
関係でも足りるとされています。つまり、内縁が成立した場合も結納はその
目的を達したものとみなされます。
最高裁の判例では、挙式後8ヶ月間同棲し、その間に婚姻届をしていた場
合は返還義務無とした例や、逆に挙式後2ヶ月間同棲したが、婚姻届をして
いず、かつお互いの融和がなかった場合にいまだ婚姻成立とはいえないとし
た例があります。これらの判例から見ると、『婚姻の意思』の存在と『事実
上の結婚生活』が重視されているように考えられます。
いずれにしても、結婚生活に自分に都合の良い夢や幻想をもって、簡単に
考えて結婚したり別れたりというのは、精神的にも金銭的にも大きな負担を
負うことになります。やはり、結婚生活はお互いの『努力と忍耐』によって
維持されるものですね。どちら様もくれぐれも御自戒を・・・