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マイラブの法律

その8 他人の子供に相続権・・・??

 民法772条1項は、『妻が婚姻中に懐胎(妊娠)した子は、夫の子と推定
する』
としています。これは、結婚中の妻が生んだ子供は夫の子供という、
当たり前のことを規定しているに過ぎません。             
 ところが、この条文では妻が不倫をしてその相手の子を産んだ場合も、当
然、夫の子として推定されてしまう
ということになります。ただし、夫が夢
精子症とか、既に結婚生活が破綻し1年以上も別居状態など、夫の子でない
ことがあまりにもハッキリしている場合はこの条文は適用されません。  
  では、夫に生殖能力があり結婚生活中に、妻の不倫によって妊娠・出産し、
そのことが後になってから判った時は・・・? この『夫の子として推定』
をくつがえすためには、裁判を起こすしかありません。この裁判は、『嫡出
非認の訴え』
(民法774・775条) といい、『夫が子の出生を知った時か
 ら1年以内にこれを提起しなければならない』
とされています(民法777条)。
 つまり、たとえ妻の不倫による他人の子であっても、結婚生活中に妻が出
産した子は夫の子と推定され、夫がその推定をくつがえすためには子供が生
まれたことを知ってから1年以内に、子の法定代理人である妻に対して訴え
を提起しなければならない、ということになります。          
 そして重要なことは、夫が子の生まれたことを知ってから、1年以内に訴
えを起こさなければ、その子が夫の子でなくても絶対に否定できないものと
して確定してしまう
ということです。とくに『夫が子の出生を知った時から
1年以内』とは、『子供が生まれてから1年』でもなく、また『子供が自分
の子でないことを知ってから1年』でもないことに注意が必要です。   
 結論! 結婚中に子供が生まれ、自分の子供と思って育てていたが、5歳
10歳と大きくなっていくにしたがって、『自分の子ではない!』と疑惑が
生まれ、妻を追及して『不倫の相手の子』であることが明らかになっても、
スデに取り返しがつかない! そして、この結果、アナタが妻と離婚するこ
とになっても、その『不倫の相手の子』は、アナタの財産を正当に相続する
権利を持つ! ということになります。                
 『そんなの、法律が間違っている!』と、アナタの悲鳴か、絶叫が聞こえ
てきそうですが、間違っているのは法律ではなくアナタの妻です。あるいは
そのような夫婦関係を招いてしまったアナタ自身かもしれません。いずれに
しても、『生まれた子の父親が誰であるかを知っているのは、妻であって夫
ではない』という恐るべき事実の前では、ただひたすら謙虚・誠実に対応す
るしかないのでは・・・? ご同輩!     m(_ _)m