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『小さなマッチ。』
嫌いな人は、どうすればいいの?
みなさんは「類似性の法則」というものをご存知でしょうか。
たとえば、あなたがSMAP大好きだったとしましょう。そんなとき、あな
たの目の前に二人の人が現れました。
Aさんは、「私もSMAP大好き」。でも
Bさんは、「私はSMAP嫌いだな」。
こんなとき、あなたはAさんとBさん、どっちの方が好きになるでしょうか?
おそらく、ほとんどの方が「Aさん」と答えるはずです。
人間は、自分と同じ考え・価値観を持っている相手に親近感を持つもの。こ
れが、「類似性の法則」です。でも現実は、それほどうまくいくわけではあり
ません。
「オレ、洋楽好きなんだ」 「えぇ? 私はあんまり好きじゃないなぁ」
「ですので課長、どうしてもこの案で行きたいと思うのですが・・・」
「私はそれには反対だな」
恋愛にせよビジネスにせよ、完全に100%の意見が一致することはまれです。
もし・・・。今のあなたが、「Bさん」と親しくならなければいけない、も
しくは親しくなりたいと思う場合は、どうすればいいでしょうか?
今回は、そんなテクニックをお教えしましょう。
小さくても、口に出そう。
その方法はたった一つ。どんなに小さくてもいいので、相手との中に類似点
を見つけ、それをハッキリと「口に出す」ことです。
それでは、次の例を見てみましょう。
<悪い例>
男性「オレ、洋楽好きなんだ」
女性「えぇ? 私はあんまり好きじゃないなぁ」
男性「・・・そう・・・」
気落ちするのは分かりますが、この応答では互いの気持ちが盛り下がったま
まです。よって、このように言い換えてみましょう。
<良い例>1
男性「オレ、洋楽好きなんだ」
女性「えぇ? 私はあんまり好きじゃないなぁ」
男性「じゃ、キミはどういうの聴くの?」
女性「私は普通のポップスとか。ミスチルとか好き」
男性「あ、ミスチルだったらオレもよく聴くよ」
<良い例>2
男性「オレ、洋楽好きなんだ」
女性「えぇ? 私はあんまり好きじゃないなぁ」
男性「じゃ、キミはどういうの聴くの?」
女性「私は普通のポップスとか」
男性「へぇ。でも、よく音楽聴くっては一緒だね」
このように、どんなに小さくてもいいので「同じ」ということを強調するの
です。
ビジネスでも、「同じ」を見つける。
これはビジネスの場合でも同じでしょう。また、良い例と悪い例を比較して
みましょう。
<悪い例>
「ですので課長、どうしてもこの案で行きたいと思うのですが・・・」
「私はそれには反対だな」
「・・・そこを何とかお願いしますよ」
「ダメだな」
これでは議論は平行線。よって、このように変えてみるのです。
<良い例>
「ですので課長、どうしてもこの案で行きたいと思うのですが・・・」
「私はそれには反対だな」
「・・・どの部分がいけないのでしょうか?」
「やはり、予算がなぁ」
「それでは、計画やプロセスなどにおいては、私と同じお考えなわけです
ね」
「・・・まぁ、そうだな」
「それでしたら・・・」
これによって相手も、少しは見直してもいいかな、と思ってくるはず。相手
も、全部が全部あなたと真っ向から反対意見を持っているわけではありません。
その中で、少しだけでもいいので自分と同じ「プラス」を見つけていけばいい
わけです。
それを積み重ねていけば、相手の中にも少しずつ「類似性の法則」が湧いて
きます。それによって、「もう少し近づいてみてもいいかな・・・?」と思う
わけです。
新しい言葉は、古いのを帳消しにする!?
さらに、さきほどの恋愛の場合なら、こんな言い方もできるでしょう。
<さらに良い例>
男性「じゃ、キミはどういうの聴くの?」
女性「私は普通のポップスとか」
男性「へぇ。趣味は少し違うけど、よく音楽聴くってのは一緒だね」
これが悪い例だとこうなります。
<悪い例>
男性「じゃ、キミはどういうの聴くの?」
女性「私は普通のポップスとか」
男性「へぇ。よく音楽聴くってのは一緒だけど、趣味は違うんだね」
この2つの違いは明らかです。人間は、後から聞いたものほど印象が強く残
るもの。これを「新近効果」と呼びます。
ですので、どんなに趣味が合わなかったとしても、話の進め方しだいで、い
くらでも状況を好転させることができるわけです。
小さなマッチのセクシーメソッド。
デカルトは言いました。「困難は分割せよ」。
どんなに大きな岩でも、小さく分解すれば割ることができます。まずは小さ
くてもいいので、「同じである部分」を見つけて、それをハッキリと言葉とし
て伝えていくのです。
これこそがセクシーメソッド『小さなマッチ』!
相手と同じ(match)部分を少しずつ宣言する。一つ一つは小さなマッチのよ
うな炎でも、繰り返すことで必ず相手の心を大きく燃やすことができますよ。
あなただけの、マッチ。
童話「マッチ売りの少女」。
主人公である少女は寒さに凍えながら、大切なマッチに火をつけます。1本
に火をともすごとに暖かい思い出に包まれますが、結局少女は死んでしまいま
す。
はたして少女は幸せだったのか。これは、この物語を読んだ多くの子供にと
って疑問となっていることでしょう。僕は、このマッチは、人間の「心」を表
していると思います。確かに大切なマッチをするのは、勇気がいるもの。一本
擦るたびにマッチはなくなっていき、また箱との摩擦で、心は少しずつキズつ
いていくでしょう。
でも、もし少女がマッチをまったく使わなかったらどうなっていたでしょう
か?ただ、何の思い出にも包まれることなく、一人さびしく凍え死んでいたは
ずです。
実際の生活も、これと同じ。
「あ、このコは価値観違うや・・・」
「課長、この案キライみたいだな・・・」
そんなときに何もせず、あきらめてしまうのは簡単です。そうすれば、決し
て心を傷めることもないでしょう。
でも・・・。本当にそれで、あなたは後悔しないのでしょうか。いつか完全
にしけってしまったマッチを見ながら、「擦っておけば良かった・・・」と思
うことはない、と言えるでしょうか。
たった1本でも、「思い切ってマッチをすった」。どんなに小さい炎でも、
その事実は確実にあなたの心に、暖かい思い出を灯すはずですよ。
女医マヤさんへのめーるはこちら
E-mail : maya@e.email.ne.jp