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 04/05/18 特約に基づく更新料等の請求を否認(京都地裁判決)
 北海道ではほとんど無いのですが、関西地方では、契約書の中に『契約期間後も引続き入居する
場合は、入居者は家賃2か月分の更新料及び1〜2万円の更新手数料を支払う』という条項が記載

されている事が多いようです。そのため、関西の方から2〜3回ほど『更新料等を請求されたが、
払わないと部屋から出て行かなければならないのか?』という相談を受ける事がありました。  
 これについて京都地裁は次のように判決をしています。(要旨)                  
  @ 借地借家法26条・28条・30条の趣旨に照らすと、更新料等の契約があっても、当事
   者の意思が『法定更新の場合にも更新料を支払う』という事が明らかであったり、それにつ
   いて合理的な理由がある場合を除いては、『法定更新』の場合にもその適用を認めるかどう
   かは、慎重であるべきである。                           
  A したがって、契約書で『更新する場合は、更新料●●円を支払う。』というように記載さ
   れているだけでは、『合意更新』と『法定更新』に区別されているとはいえず、『法定更新
   の場合にも更新料を支払う』当事者の意思が明確にされているとは認められない。    
  B また、『更新手数料』は、合意更新の場合には、新たな契約書の作成等の一定の費用がか
   かる事は推認することができるが、法定更新の場合には更新手続きに費用がかかるとは通常
   考えられない。したがって、本件更新約定のうち、更新手数料に関するものは『合意更新』
   を前提とした約定と認めるのが相当であり、『これと同一の更新』の約定である『更新料』
   に関する部分も『合意更新』を前提にしたものと認めるのが合理的である。       
  C 『合意更新』の場合には、更新料を支払うことによって、期間の定めのある賃貸借契約と
   して契約期間の満了まで明渡しを求められることがない。これに対し法定更新の場合には、
   更新後の契約は、期間の定めのないものとなり、賃貸人はいつでも解約を申入れることがで
   きることとなる。こうした点を考慮すると、法定更新についても更新料の支払いを要すると
   することには、借地借家法26条・28条・30条の趣旨に照らしても合理性が少ない
とい
   うべきである。                                  
  D 以上を総合考慮すると、本件更新約定は、全体としても、『合意更新』を前提としたもの
   であって、『法定更新』には適用されないとするのが契約当事者の合理的な意思の合致する
   と認められる。                                  
    そして、『賃借人(入居者)が解約や本件建物を明渡す意思のないことを通知』し、契約
   期間後も入居していることについて『賃貸人(大家)が異議を述べていない』ことから、契
   約期間経過後には、『法定更新』がされた
というべきであり、その更新について本件更新料
   約定は適用されず、賃貸人(大家)は、これに基づく『更新料及び更新手数料』の支払いを
   求めることはできない。                              

 ※参考条文                                      
   借地借家法第26条                                
          建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了
         の一年前から6ヶ月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知または
         条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約
         と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがな
         いものとする。                            
        A 前項の通知をした場合であっても、建物の賃貸借の期間が満了した後、建物
         の賃借人が使用を継続する場合において、建物の賃貸人が遅滞なく異議を述べ
         なかったときも、同項と同様とする。                  
        B (略)                               
   借地借家法第28条                                
          建物の賃貸人による第26条1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは
         建物の賃貸人及び賃借人が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借
         に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建
         物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引き換えに建物の賃借人に対して
         財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の
         自由があると認められる場合でなければ、することができない。      
   借地借家法第30条                                
          この節の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。



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その1汚れ原状回復費用の借主負担特約『無効』